「社会保険未加入、営業停止も 建設業向け国交省対策」
上記のような見出しの記事が昨年2012年2月25日の日本経済新聞に掲載されました。
内容は、社会保険加入義務に違反している未加入事業者については、
国として指導を強化し、営業停止等の厳しい処分も検討するという内容でした。
これまで、建設産業は、特に下請企業を中心に、雇用、医療、年金保険について、
法定福利費を適正に負担しない企業(すなわち保険未加入企業)の存在が
非常に大きな問題となってきました。
この問題は、①従業員たちの生活の安定を損なう、②法律を守らない保険未加入企業の
存在によって、マジメに社会保険に加入している企業ほどコスト高となり、
競争上不利になるという非常に矛盾した状況を生んでいます。
このような問題を無くすため、建設業の許可に際して、保険加入状況の確認・指導、
経営事項審査における未加入企業への評価の厳格化を進めることにより、
社会保険未加入の事業者を排除するというのが国土交通省の方針となります。
「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」では、遅くとも平成 29 年度以降においては、
健康保険、厚生年金保険、雇用保険について未加入である建設企業は、
下請企業として選定しないとの取扱いとすべきであるとされています。
保険未加入企業に対しては、地方整備局や都道府県の許可行政庁から、
建設業免許の許可・更新の手続、経営事項審査の受審の際などに加入指導が行われますが、
これに従わずに、なおも未加入状態が継続する場合は、
厚生労働省の保険担当部局に通報されることになります。
そして最終的には、保険担当部局が職権で強制的に保険の加入手続を行います。
この場合は、過去2年分の保険料も請求されることになります。
現状では、社会保険未加入の事業者が建設業の免許を更新できない、
または営業停止処分を受けるという訳ではありませんが、将来的にはそのような厳しい措置が
行なわれることになるでしょう。
現在、建設業を行なっており、社会保険に未加入の企業様におかれましては、
今後の国の方針を踏まえ、早急に社会保険加入準備を行なわれることを強くお勧めします。
当法人は、建設業の企業様の社会保険適用を全面的にバックアップさせていただきます。
費用もコストパーフォーマンスに優れたプランを準備しておりますので、お気軽にご連絡ください。
佐藤拝